宮田恵理子展覧会「disguise」

第2回PITCH GRANT受賞者の宮田恵理子 さんの個展「disguise」が、ニコンサロンにて11月29日から始まります。

皆さま、お誘い合わせの上お越し下さい。

 

日時:2022年11月29日〜12月12日
会場:ニコンサロン
詳細:ニコンサロン・ウェブサイト


作品について

「disguise」は、わたしが投げ出された現実と、風景にまつわる作品である。スイスは第二次世界大戦中、「Réduit」と呼ばれる軍事政策を1940年から44年にかけて行った。当時グイザン将軍は、スイス国内の神話において重要な場所であるRütliにおいて、兵隊に対して軍事政策を伝えるために、1940年7月25日に「Rütlirapport」を発表した。「Réduit」によって大量に作られた陣地壕とトーチカは、アルプスの山に溶け込むようなカモフラージュによって隠されたのだった。カモフラージュには、神話と政治が近づいた時間と人間の矛盾が、今も染みついている。

「Réduit」によって作られた風景は、過去をとどめているだけでなく、現在も続く、ウィーン条約において生まれたスイスの永世中立国という目に見えない政治的立場と、国境を共有している隣国の思考さえもが表象した姿であると私は思う。