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収蔵先:近畿大学図書館
消逝的世界-大型版-は、100×70センチ。広げると、100x140cmになる、超大判アートブックです。
内容:
消逝的世界は、中国南部にいまだに600以上あるとされる、ハンセン病元隔離施設を撮影した記録です。中国の奥地の元隔離施設で撮影されたもので、病の制圧が進むと同時に、世界的に忘れ去られようとしている中、隠された負の歴史の中に生きる人々に焦点を当てています。
コンセプト&デザイン:
ハンセン病は、最古の病気の一つと言われており、アレクサンダー大王の時代にも記録が残っています。また、孔子の論語の中にも出てきます。この内容と合致するために、デザインや題字、製本方法、使用している紙の種類など、すべて具体的に「これ」というものを選ばなければなりませんでした。また写真部分の印刷以外、一切機械を使わなず全て伝統的な手作業で正確に制作されています。
素材:
ハンセン病は、人類の歴史の中でもとても古くから記録として残っている病気です。ヨーロッパでは紀元前3世紀のアレクサンダー大王の時代から記録があり、今回の写真の舞台となった中國では、孔子の論語の中にも記述があります。このストーリーを表現するために、古文書のような体裁にしようと考えました。古文書を表現するのとクオリティとの両面を満たすものとして、細かい部分まで、全て和紙を使用しています。
表紙裏打ち:
西の内和紙を使用しています。茨城県で生産されている、水戸藩でも使われていた紙で、書いたものなどが水につけてもにじまずにそのまま残るとても強い和紙です。表紙の裏打ちに使うことで強度を高めてあります。
題字:
題字や地図に使用されている文字は、知人の書家の市野美怜さんに書いて頂きました。実際に写真を見て頂き、さらに写真家からストーリーのイメージを伝え、何十回も書いて頂いた中から、一つを選び使用させていただいています。